VRChatワールドを作る#1(基礎編)

VRChatでマイワールド、作ってみたくないですか?
ワールド作成はわかってしまえばそんなに難しいものではありません。
この記事を読めば(おそらく、きっと、たぶん)わかってしまうはず。
さあ、ワールド作成への第一歩を踏み出しましょう。
作る物

今回はとにかく最低限必要な手順のみを理解することにします。
- VRCWorldプレハブ
- 床
これだけあればワールドとして機能しますので、今回はこれを設置してアップロードするのが目標です。
手順
- プロジェクトを作成
- VRChat SDKのインポート
- VRCWorldプレハブを配置
- 床を配置
- アップロード
今回やることはこれだけ!
とはいえ初めてだと戸惑うことも多いでしょうから、順を追って説明します。
使用環境
使用するツールのバージョンは非常に重要です。
誤ったバージョンを使用すると、アップロードができない、思うような動作をしない等の様々な問題が発生します。また、とにかく最新のバージョンを使用すればよい、というわけでもありません。
通常、VRChatからアナウンスされているバージョンのものを使用するようにしましょう。
今回、VRChat SDKはSDK2を使用します。
Unity 2018.4.20f1
VRCSDK2-2020.12.09.04.45_Public
本記事で使用しているバージョン
UnityとVRChat SDKが用意できていない方はVRChat制作環境の準備を先にご覧ください。
プロジェクトを作成
ワールドを作成するために、Unityで新規プロジェクトを作成します。
Unityを起動し、Newボタンで新規プロジェクトを作成します。
(Unity Hubを使用している場合は若干画面・操作が異なりますが、同様にプロジェクトの新規作成を行ってください)

Templateは3Dを選択し、保存先(Location)等を設定してCreate projectを選択してください。

Unityが起動し、現在のシーン(ワールド)の状態が表示されます。

VRChat SDKのインポート
UnityはそれだけではVRChatのワールドを作成できません。
VRChatコンテンツを作成する機能を追加するため、VRChat SDKをインポートします。
開いているUnityのAssetウインドウにVRChat SDKのunitypackageファイルをドラッグ

インポート内容の確認ウインドウが出るのでImportを選択

SDKのインポートが正常に完了すると上部メニューに VRChat SDK の項目が追加され、AssetsにVRChat ExamplesとVRCSDKのフォルダが追加されます。


VRCWorldプレハブを配置
VRCWorldプレハブが存在することで、これがVRChatのワールドであると認識されます。
絶対に必要な物なので、VRChat SDKをインポートしたら最初に配置してしまいましょう。
ProjectウインドウでAssetsフォルダ→VRChat Examplesフォルダ→Prefabs2フォルダを開く
Prefab2フォルダに入っているVRCWorldプレハブをHierarchyウインドウにドラッグ

これで、シーン上にVRCWorldプレハブが配置できました。

実は、ワールドに入室したプレイヤーはVRCWorldプレハブの位置に出現します。そのため、このオブジェクトの位置は非常に重要になります。
HierarchyウインドウでVRCWorldを選択した状態で
InspectorウインドウのPositionの項目を確認しX, Y, Zとも0に設定しておきましょう。

床を配置
今のワールドには足場になる物が何も無いので、入室したユーザーはひたすら落下してしまいます。
重要ですが意外と忘れがちで、過去にもイベント参加者が阿鼻叫喚する事件があったとかなかったとか…
今回は床としてPlaneオブジェクトをシーンに設置しましょう。
ヒエラルキー(Hierarchy)を右クリックしてメニューから3D Object > Plane を選択。

これでシーンにPlaneが配置されます。
Planeの情報をInspectorウインドウで確認し、位置、角度はすべて0、サイズはすべて1に設定してください。

これでプレイヤーの着地できる足場が用意できました。

ワールドのアップロード
ここまでの手順でVRChatワールドとして機能するシーンが作成できました。
あとは手順に沿ってアップロードするのみです。
アップロードはVRChatのコントロールパネルから行います。
上部メニューのVRChat SDKからShow Control Panelを選択してコントロールパネルを出します。

初回はVRChatのアカウントでサインインを求められます。
自分のユーザー名、パスワードを入力して Sign In ボタンを押してください。

ワールドのアップロードはBuilderのページで行います。
Builderボタンを押してページを切り替えてください。

始めてワールドをアップロードするときはVRChat向けの【レイヤー設定】と【コリジョン設定】を行う必要があります。
Setup Layer for VRChatボタンとボタンを押して実施してください。
途中で選択肢が出た時はDo it!で進めてください。


ついにアップロードするためのボタンが見えてきました。
Build & Publish for Windowsボタンを押します。

しばらく待つと、ワールドの情報を入力する画面がUnityのGameウインドウに表示されます。

最低限必要な項目はWorld Nameと左下のThe above information …というチェックボックスです。
World Nameに好きな名前を記入し、The above information …のチェックボックスにチェックを入れて Uploadボタンを押します。

しばらく処理が行われ、以下のようなダイアログが表示されたらアップロード完了です。

それで早速VRChat上で確認してみましょう!
VRChat上でアップロードしたワールドに入る
アップロードしたワールドはVRChatのメニューでWORLDS→Mineから選択することができます。

このようにワールドが表示されれば大成功です!
お疲れさまでした。

まとめ
今回はワールド作成で必ず必要となる手順をご紹介しました。
複雑で大規模なワールド作成も手順はほぼ同じで、床と同じ要領でオブジェクトを追加すればどんどん発展していきます。
次回は、モデルの配置やコライダー(当たり判定)の設定といった、より実践的なワールドの作成方法をご紹介します。